Hiro×府城男児

平成28年9月から始める大阪での留学生活を記録し、台湾での出来ことを語る。

武侠ファンタジーの試作

壱、混沌出世 大鳳慈悲 / 壱章の二

前編 - 壱、混沌出世 大鳳慈悲 / 壱章の始まり - Hiro×府城男児 - 凡歩平は剣を鞘に戻し、 目を瞑った。 すると、 「師匠、人が近づきます。」と、 「息が急ぎ、足取りも重い。さぞ疲れてるな。」 「弟子が見てきます。」 話が済むと、 間もなく木の上で身を…

壱、混沌出世 大鳳慈悲 / 壱章の始まり

壱章は「神に選ばれた人の殺された物語」と書こうと思います。 副タイトルは「誤ったこの世界と戦い続ける」です。 - 序章の続き 朝の太山(たいざん)は、雲に呑まれ、日が差さないために、霧が濃く、水気が漂い、真っ白くなっている。山頂は、妙に静かな様…

零、四象和合 仙人降臨 / 序章後編

「老師はどなたじゃな、わしには見覚えがありません。」「貧道(ひんどう)はあの山から来た。お孫さんに贈り物がござる。」と、その老人が遠い山を杖で指した。村長が、その杖の先を沿い、窓から眺め、月の光に照らされ、星の下にある山の影は、高く、険し…

零、四象和合 仙人降臨 / 序章中編

村人がついた時、その小部屋の内には、妙な香りが漂っていた。それが、白檀の匂いなのか、或いは、蘭の香りなのか判らない。ただ一つ判ることがある。それが嗅いだことのない、匂いなのである「村長様、元気な赤ん坊ですね。おめでとうございます。」と、召…

零、四象和合 仙人降臨 / 序章前編

深夜、畑からある声が響いた。それはおっとりとした声。響くと、 心が快く、ほっこりとした。それがある動物の鳴き声かどうかわからん。ただ、その声を聴くのは、生まれて初めての快感となった。村長によると、それが麒麟の鳴き声らしかった。村長は六十代の…